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ルール紹介7分で読める

3x3のファウルとフリースローQ&A — 「チームファウル7個・10個」が試合終盤を動かす

3x3には個人ファウルでの退場がない一方、チームファウルが7個に達するとフリースロー2本、10個目以降はさらにボール所有権まで相手に渡ります。シュートファウルの本数やアンスポーツマンライクファウルの扱いまで、観戦に役立つ形でQ&A形式で解説します。

3x3の試合中継で、スコアの横に表示される「チームファウル」の数字。実はこの数字が7と10に届いた瞬間、試合の性質が大きく変わります。今回は観戦中によく浮かぶ疑問にQ&A形式で答えながら、3x3独自のファウルとフリースローのルールを解説します。

Q1. 5人制のように「5ファウルで退場」はあるの?

ありません。3x3では、個人ファウル(パーソナルファウル)の数によって選手が退場になることはありません。1チームの登録は4人だけで、コート上には常に3人。個人ファウルで退場させていたら、すぐに試合が成り立たなくなってしまうからです。

その代わりに、3x3ではチームファウル(チーム全体で積み重なったファウルの合計)に応じて罰則が段階的に重くなる仕組みになっています。つまり、ファウルの「責任」は個人ではなくチーム全員で背負うことになります。

ただし例外があります。FIBA公式ルールでは、アンスポーツマンライクファウル(ボールへの正当なプレーではない、悪質・過度な接触)を2回犯した選手は失格となり、その試合に出場できなくなります。

Q2. チームファウルが増えると何が起こる?

FIBA公式ルールでは、チームファウルの数に応じて次のように罰則が変わります。

  • 1〜6個目:シュート動作中でなければフリースローはなし。攻撃側がボールを保持したまま、アーク(2点ラインの外側)のトップでの「チェックボール」(守備側と攻撃側でボールを受け渡す再開方法)から再開
  • 7・8・9個目:どんなファウルでもフリースロー2本
  • 10個目以降:フリースロー2本+ボール所有権も相手に

特に重いのが10個目以降です。フリースローを2本打った後もボールは相手チームのまま。最大2点を与えたうえに、次の攻撃権まで渡してしまいます。21点先取、10分間という短い試合の中で、これは致命的な失点につながりかねません。

なお、7個目以降のルールはシュート動作中のファウルにも優先して適用されます。次のQ3で説明する「アーク内のシュートファウルは1本」という原則よりも、チームファウルの罰則が勝つということです。

Q3. シュート中にファウルされたらフリースローは何本?

チームファウルが6個以下の場合、シュート動作中のファウルは得点の価値に合わせてフリースローの本数が決まります。

  • アーク内のシュート(成功すれば1点)でファウル → フリースロー1本
  • アーク外のシュート(成功すれば2点)でファウル → フリースロー2本
  • ファウルを受けながらシュートが成功した場合 → 得点が認められ、さらにフリースロー1本(いわゆる「バスケット・カウント」や「アンドワン」)

3x3ではフリースローも1本1点です。5人制の感覚だとアーク内で2本もらえそうに思えますが、3x3では「1点のシュートには1本、2点のシュートには2本」とシンプルに整理されています。

Q4. テクニカルファウルやアンスポーツマンライクファウルは?

接触以外の反則や悪質なファウルには、チームファウルとは別の罰則が定められています。

テクニカルファウル

審判への抗議や遅延行為など、身体接触を伴わない反則です。相手チームにフリースロー1本が与えられ、その後はファウルの時点でボールを保持する権利を持っていたチームのボールで再開します。

アンスポーツマンライクファウル

1回目は相手チームにフリースロー2本。FIBA公式ルールでは、アンスポーツマンライクファウルと失格・退場となるファウル(ディスクォリファイングファウル)は、チームファウルとして2個分カウントされます。1回のプレーでチームファウルが一気に2つ進むため、6個から8個へ、8個から10個へと、一気に罰則の段階を押し上げてしまうこともあります。同じ選手の2回目のアンスポーツマンライクファウルや、ディスクォリファイングファウルの場合は、フリースロー2本+ボール所有権となります。

Q5. このルールは試合展開にどう影響する?

チームファウルの仕組みは、特に試合終盤の駆け引きを大きく左右します。

6個までは「使える」ファウル

チームファウルが6個以下のうちは、シュート中でなければフリースローは与えられません。そのため、相手の速い攻撃を止めるための「戦術的なファウル」が選択肢になる場面もあります。一方で、ファウルは確実に積み重なり、後半の守備を窮屈にしていきます。

7個目からはディフェンスが一変する

7個目に到達すると、どんな軽い接触も相手に2本のフリースローを与えます。守備側は手を出しにくくなり、攻撃側は積極的にドライブを仕掛けて接触を引き出そうとします。スイッチディフェンスで生まれたミスマッチを突くインサイドアタックも、ファウルを誘うことで一層威力を増します。

10個目は「タイムリミット」

10個目以降は2本のフリースローに加えてボールも失うため、実質的に「連続失点」の危険があります。僅差の終盤でファウルが9個に達しているチームは、守備で体を当てること自体が大きなリスクになります。3x3のエンドゲーム戦略で解説した21点ノックアウトの攻防では、この残りファウル数が勝敗を分ける伏線になることも少なくありません。

まとめ — 観戦時に注目したい3つのポイント

  1. スコアボードのチームファウル数をチェック:6個と9個が「境界線」。どちらかのチームが7個目に届いたら、ドライブの回数やファウルを誘う動きが増えるかに注目しましょう
  2. フリースローの本数から状況を読む:アーク内のシュートファウルなのに2本打っていれば、そのチームはすでに7個以上のファウルを重ねているサインです
  3. フリースロー後のボールの行方:打ち終わった後も同じチームがボールを持っていれば、10個目以降のファウルかアンスポーツマンライク系の反則です

10月には3x3.EXE PREMIER JAPAN 2026 PLAYOFFS(グラングリーン大阪)やFIBA 3x3 World Tour Málaga 2026が控えています。ハイレベルな接戦ほど、チームファウルの数字が終盤のドラマを生みます。基本ルールをおさらいしたい方は3x3バスケットボール完全ガイドもあわせてどうぞ。